教育
いじめ・不登校・管理主義・PISA・臨床教育学・子ども理解のカンファレンス・大学入試センター試験・学力低下・AO入試・教科書検定・「慰安婦」問題・家永教科書裁判・歴史修正主義
『検証 七生養護学校事件』
性教育攻撃と教員大量処分の真実
金崎 満
定価2,200円(本体2,000円+税) A5判並製240頁
教育に自由を! 東京都教育委員会による戦後教育史上最悪の大量処分の記録!
あらゆる性教育教材の「押収」、195名もの大量処分、校長から教諭への不当降格――憲法、教育基本法、子どもの権利条約を否定する石原教育行政の下で強行された日本教育史上稀にみる暴挙は、管理・統制による「聖域なき構造改革」の扇動でもあった。
今日、いびつなナショナリズムを煽り、「権利」を口にすることさえ憚られる風潮が演出されようとしているなか、教育に携わる者には何が求められているのか。いま、七生養護学校の教師たちは、国民の「権利のための闘争」(イェリング)に立ち上がった。
目次
1章 | こんなことが許されるのか―都立七生養護学校で何が起こったのか |
2章 | 地域に根ざし、人間の尊厳を守る―七生養護学校の教育実践と学校づくり |
3章 | 納得できますか、都教委の処分理由―都教委は「不適切」の理由を適切に説明せよ |
4章 | 七生養護を守れ、命の教育を守れ―広がる父母・都民の共感の輪 |
5章 | みんな、民主主義が大嫌い―石原さんと都教委を取り巻く怪しい面々 |
6章 | 石原流「教育改革」その1―教育理念なき異常な管理強化―教職員への処分乱発は「脳幹論」と同根 |
7章 | 石原流「教育改革」その2―企業型学校経営は子どもと教育のリストラをめざす |
著者紹介
金崎 満(かなさき みつる)
1947年東京生まれ。1970年、東京学芸大学卒業後、東京都立立川ろう学校教諭。この間、東京都障害児学校。教職員組合書記長、委員長を務める。1987年、東京都立高島養護学校を皮切りに都立板橋養護学校、都立矢口養護学校、都立足立ろう学校。1998年、都立七生養護学校校長、2003年、都立板橋養護学校校長。同年9月、「教諭降格の分限処分」及び「停職1か月の懲戒処分」を受ける。同年10月より都立葛飾ろう学校教諭。