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社会 『国有地詐取』

社会

優生思想・環境協定・情報公開・地域精神医療・治安維持法・パレスチナ・反原子力・ビキニ環礁・日本学術会議・電源開発促進法・原子力委員会・原子力基本法

『国有地詐取』
             「世田谷最後の最高峰マンション」建設 異議あり!

高橋孝雄・門前教三
定価1,870円(本体1,700円+税)  A5判並製

徒手空拳で行政の不作為を質した前代未聞の住民運動
本書は、東京都世田谷区烏山における超高層マンション建設の過程での違法性を2002年から2008年の6年間にわたって追及しつづけた住民たちの記録である。
我が国で初めて住民による環境協定を制定した閑静な住宅街の一角に、なぜ、100メートルにもおよぶ超高層マンション建設が可能なのか、世田谷区・世田谷建築審査会、東京都・東京都建築審査会に対して審査請求や情報公開を求め、真実を探ってゆく。その過程で、本来住民の平穏なくらしを守るべき行政が、マンション建設に対して適切な措置を講じなかったばかりか、法的不作為や「国有地詐取」に荷担していた事実を突き止めてゆく。それゆえ、住民たちは、世田谷区の絶対高さ制限導入直前にさまざまな策を弄してマンション建設を強行したマンション開発業者への怒りはありながらも、あえてマンション開発業者を訴えることはせず、そうした行為を放置した世田谷区と東京都を東京地検特捜部に告発する。

目次
第1章 幻の告発書
第2章 「世田谷最後の最高峰マンション」前史
第3章 甲州街道「扇の要」
第4章 役所でのやりとりと「謎」の追及
第5章 世田谷ルート――区域変更への異議申立から裁判へ
第6章 東京都ルート――都建築審査会への審査請求から裁判へ
第7章 原告資格適格
第8章 情報公開裁判――最後の行政訴訟
第9章 得たものと失ったもの
著者紹介

高橋孝雄(たかはし たかお)

1950年東京生まれ。商品開発や広告業界を経てライター。

門前教三(もんぜん きょうぞう)

1950年栃木生まれ。建築設計会社経営。