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図書出版 群青社

保育 『シリーズ 子ども理解と特別支援教育②』

保育

障害の受容・巡回相談・大津方式・困難を抱える子・子育て支援・きょうだい・保護者支援

『シリーズ 子ども理解と特別支援教育②』
                      子ども理解で保育が変わる

芦澤清音・浜谷直人・野本千明/編著
定価2,299円(本体2,000円+税)  A5判並製

子どもの心の動きを読み取る保育を
子どもたちは、他の子どもと接するときと障がいがある子どもとでは、向きあうモードを変えるのだろう。子ども自身ではなく、障がいに焦点があたり、障がい対応モードになる。そうなると、障がいの特性が独り歩きしはじめ、気になる行動は障がいの特性であって、専門的な対応をすべきだということになり、子どもの思い、つまり、内面の心の動きや声は問題にされなくなってしまう。(本書「プロローグ」より)

目次
第Ⅰ部 困難を抱える子どもと育ちあう保育実践
  • わくわくする遊びの中で発揮される子どもの持ち味――多様な子どもたちがゆかいな仲間になる物語(野添ひとみ・稲葉眞理子/神奈川県藤沢市・NPО法人善行団地自治会立ちびっこ幼児教室)
  • 支援児の参加を支えた子どもの豊かな対話とクラスづくり――感覚過敏のゆかちゃんも安心できる仲間になる(野々下春子/東京都八王子市・なかの幼稚園)
  • 仲間とともに育った重度障がいをもつあきちゃん(芹澤早由里/滋賀県大津市・大津市大平保育園)
  • 重度障がい児ひかるくんの内言の理解が仲間をつなぐ(大石雅代/滋賀県大津市・大津市立堅田保育園)
  • 園全体で理解し支えあうということ――困難を抱える子を求めるある友だちの揺らぎと保護者の不安を支える(田中文恵・小泉史織・高杉敏江/埼玉県所沢市・あかね保育園)
第II部 子ども理解の視点
  • 困難を抱える子どもの理解を豊かにするまなざし(芦澤清音/帝京大学)
  • インクルーシブ保育における子ども理解――実践を創造する過程で現れる子どもの姿(浜谷直人/首都大学東京)
  • 集団の育ち、子(個)の育ちをとらえる保育者の視点(野本千明/大津市子育て総合支援センター)
著者紹介

芦澤清音(あしざわ きよね)

1958年生まれ。帝京大学教育学部教授。臨床心理士・主な著書に『発達障がい児の保育とインクルージョンーー個別支援から共に育つ保育へ』(大槻書店、2011年)、『1、2歳児の自己肯定感の土台を育むーー泣いて笑って育ち合う16人の物語』(共著、ひとなる書房、2015年)、『多様性がいきるインクルーシブ保育――対話gと活動が生み出す豊かな実践に学ぶ』(共著、ミネルヴァ書房、2018年)などがある。

浜谷直人(はまたに なおと)

1953年生まれ。首都大学東京人文科学研究科教授。主な著書に『多様性がいきるインクルーシブ保育――対話gと活動が生み出す豊かな実践に学ぶ』(共著、ミネルヴァ書房、2018年)、『子どもと保育者の物語によりそう巡回相談――発達がわかる・保育が面白くなる』(共編著、ミネルヴァ書房、2016年)、『場面の切り替えから保育を見直す――遊びこむ実践で仲間意識が育つ』(共著、新読書社、1015年)などがある。連絡先:naotoha@jt6.so-net.ne.jp

野本千明(のもと ちあき)

1961年まれ。大津市子育て支援センター副所長、保育士。主な著書に『困難を抱える子どもに寄り添いtpmpに育ち合う保育』(共著、新読書社、22011年)、『子どもと保育者の物語によりそう巡回相談――発達がわかる・保育が面白くなる』(共編著、ミネルヴァ書房、2016年)がある。