図書出版の「群青社」には人の心の奥深くを探求する、たくさんの素晴らしい本がございます。

図書出版 群青社

特別支援教育 『こころをみつめて』

特別支援教育

教育基本法・子どもの権利条約・七生養護学校事件・性教育攻撃・子ども理解・自己の育ち・自己理解・支援・特殊教育・特別ニーズ教育・新自由主義教育改革・個に応じた教育・自立への教育・個別指導計画・生活主義教育・原教科教育・職業教育・病弱教育・訪問教育・寄宿舎教育・青年学級・自閉症・パニック・パターン・遊び

『こころをみつめて』
             知的障害学級から特別支援教育の質を問う

大高一夫・杉山敏夫・永田三枝子・森 博俊
定価2,200円(本隊2,000円+税)  A5判並製

表層を眺めるだけでは子どもは見えない
「知的おくれがあると、あまり心を動かされることがないのではないかとか、感じる心が弱いのではないかなどと思われたりします。また、かつては、どうせ思考などの心の働きが十分ではないのだから、行動のしかたを細かく分解し、一つひとつ刻み込むように教えていくことがもっともよい指導方法だと言われたりもしました。……
しかし、私たちが実践のなかで出会ってきた子どもたちは、けっして心をもたない、あるいは感じる世界の希薄な子どもたちではありません。……一人ひとりの子どもたちがほんとうにゆたかに感じ、全力で考えています。……一人ひとりが感じる世界をもっており、その子なりに心を全開させて生きているのです。……「こころをみつめて」という声は、私たちにむけられた知的障害をもつ子どもたちのぎりぎりのねがいなのだと思います。」(「まえがき」より)

目次
序章 知的障害をもつ子どもと特別支援学級の役割
第1章 学級に生活とドラマをつくる
第2章 自分と友だちを好きになる
第3章 いまを生きる障害をもつ子どもの「声」を聴く
第4章 知的障害学級における「自己の育ち」への挑戦
著者紹介

大高一夫(おおたか かずお)

1950年、茨城県に生まれる。1971年、茨城大学卒業後、東京都立養護学校、障害児学級担任。主な著書に「『個別の指導計画』と障害児教育』『「特殊教育論の新転回と対抗的実践の課題』(分担執筆、群青社、2000年)、『「特別ニーズ教育」「特別支援教育」と障害児教育』(群青社、2002年)、『こころをみつめて』(共著、群青社、2011年)、『シリーズ子ども理解と特別支援教育① 障害をもつ子どもを理解することから』(共編、群青社、2018年)などがある。

杉山敏夫(すぎやま としお)

1949年、東京生まれ。1975年、東京都公立小学校教員採用、東京都心身障害学級(知的固定制)、東京都知的障害養護学校中学部等を歴任、2010年3月定年退職。主な著書に『障害児のわかる力と授業づくり』(共著、森博俊編、ひとなる書房)、『障害児のための算数・数学授業づくり』(共著、有働浩子・松井幹夫編、東京都障害児のための算数・数学研究会)、『実践・障害児教育④ 算数の授業をつくる』(群青社)、『「特別ニーズ教育」「特別支援教育」と障害児教育』(共著、森博俊編、群青社)、『「特別支援教育」で学校はどうなるか』(共著、越野和之・青木道忠編、クリエイツかもがわ)などがある。

永田三枝子(ながた みえこ)

1950年、大阪に生まれる。34年間の教員生活の内31年間特別支援学級に勤務。2011年3月定年退職。主な著書に『障害児のわかる力と授業づくり』(共著、森博俊編、ひとなる書房)、『障害児のための算数・数学授業づくり』(共著、有働浩子・松井幹夫編、東京都障害児のための算数・数学研究会)、『「特別ニーズ教育」「特別支援教育」と障害児教育』(共著、森博俊編、群青社)などがある。

森 博俊(もり ひろとし)

1948年、東京生まれ。都留文科大学名誉教授。障害児教育・臨床教育学専攻。知的障碍教育論・臨床教育学研究者。主な著書に『「特殊教育」論の新転回と対抗的実践の課題』(編、群青社、2000年)、『「特別ニーズ教育」「特別支援教育」と障害児教育』(共編、群青社、2002年)、『教師の子ども理解と臨床教育学』(共著、群青社、2006年)、『シリーズ子ども理解と特別支援教育』①~⑤(編著、群青社、2019年~2020年)などがある。