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図書出版 群青社

特別支援教育 『実践・障害児教育⑤』

特別支援教育

教育基本法・子どもの権利条約・七生養護学校事件・性教育攻撃・子ども理解・自己の育ち・自己理解・支援・特殊教育・特別ニーズ教育・新自由主義教育改革・個に応じた教育・自立への教育・個別指導計画・生活主義教育・原教科教育・職業教育・病弱教育・訪問教育・寄宿舎教育・青年学級・自閉症・パニック・パターン・遊び

『実践・障害児教育⑤』
             自閉症児が変わるとき

佐藤比呂二
定価1,100円(本体1,000円+税)  A5判並製88頁

自閉症だって一人ひとり違う、私を見て!
子どもは誰もが発達の願いを抱いています。そして、発達は無限の可能性を秘めています。なのに、「自閉症だからこだわりが強い」「自閉症だからパニックが起こる」、ついついこんな言い方で子どもの行動を決めつけてしまいがちです。
確かに、「自閉症だから…」といえる部分はあるでしょう。しかし、そこで私たちの思考がストップしてしまっては先へは進めません。「自閉症だから」ではなく、「自閉症だって、こんなに変われる」といった視点が大事だと思います。自閉症とはけっして固定的な障害ではないからです。(本書より)

目次
1章 みんなコミュニケーションを求めている
  • 自閉症児との初めての出会い
  • 子どもに学校を合わせる
  • やりたくなる活動を用意する
  • 「納得」できる活動を用意する
  • コミュニケーションが苦手、でも本当は…
2章 気持ちを支え心を満たす
  • 納得せざるを得ない状況をつくる
  • わざと悪いことをする
  • (間)を保障する
  • 生活にやりたくてたまらない見通しを
  • 子どもの気持ちに寄り添う
  • 要求を受け止め、要求を伝える
  • イヤだけれども、できる自分になりたい
  • 子どもの姿を教師間で話し合う
  • 峻君は今
3章 発達とは自ら変わること
  • 「ごめんなさい」を書き続ける
  • キーワードは〈折り合いをつける力〉
  • 子どものサインを正面から受け止める
  • 破壊行動に対応する
  • パニックの軽減
  • 〈間〉を用意する
  • パターンからの脱却
  • 「集団」は憧れの心を引き出す
  • 自ら変わっていく
  • メールでお母さんと成長を喜びあう
  • 心の土台を築く
補章 宗一郎との日々を振り返って
  • 誕生
  • ある医師との出会い
  • 幼稚園入園、普通学級入学
  • 佐藤先生との出会い
  • パニック
  • 夫の支え
著者紹介

佐藤比呂二(さとう ひろじ)

1961年生まれ。1986年より東京都立養護学校・特別支援学校に勤務。主な著書に『シリーズ 子ども理解と特別支援教育⑤』(共著、群青社)、『ホントのねがいをつかむーー自閉症児を育む教育実践』(共著、全障研出版部)などがある。